懐かしのペナン島~2002年のマレーシア

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今回はマレーシアの歩んできた道(歴史)と、2000年当時のこの国の基本を紹介します。

マレーシアの歴史を紐解くと、そこには「多様性と統合の絶妙なバランス」という、世界でも類を見ない国家の歩みが見えてきます。

マレーシアが歩んできた道~ターニングポイント

国旗

マレーシアのアイデンティティの源流は、15世紀に繁栄したマラッカ王国にあります。マラッカ海峡という地政学的な要衝に位置したことで、中東、インド、中国を結ぶ中継貿易の拠点となりました。

  • この時期にイスラム教が定着し、現在のマレー社会の基盤が作られました。また、各国の商人が集まったことで、「多文化共生」の土壌がこの頃から耕されていました。
  • 16世紀以降、ポルトガル、オランダ、そしてイギリスによる支配が続きました。特に19世紀後半からのイギリス統治時代が、現代の社会構造を決定づけました。
  • イギリスは錫(すず)の採掘やゴム栽培のために、中国やインドから大量の労働者を招き入れました。これにより、「マレー系、中国系、インド系」という現在の複雑な民族構成(マルチ・エスニック社会)が出来上がったのです。

三色の組み合わせはイギリスの国旗にルーツがあるんだ。月と星はイスラム教を、黄色は王朝を表し、14本の線と星の角は独立時の州の数なんですね。今はシンガポールが独立し13州となっている。その1本が今は連邦そのものを意味しています。

「マラヤ連邦」から「マレーシア」へ

第二次世界大戦中の日本軍による占領を経て、1957年にマラヤ連邦として独立。1963年にはボルネオ島のサバ・サラワク州などを加え、現在の「マレーシア」が誕生しました。

  • 1965年にはシンガポールが追放される形で分離独立するという劇的な展開もありました。その後、1969年の民族衝突(5月13日事件)という痛ましい歴史を乗り越え、国は「国民の団結」を最優先事項に掲げるようになります。

マレーシアの歴史~先史から1991年

先史以前~紀元前
マレーの先史時代についてはなかなか詳しいことが解っていない。しかし、先日の新聞記事に「我々の祖先は今の中国の雲南地方から南下してきた民族である」と書かれていた。
海のシルクロード(日本は鎌倉時代~南北朝時代)
マレーシアはその地理的条件から「海のシルクロード」として栄えていた。

マレーシアの半島サイドは中国から南シナ海を通じ、西にはインド洋が広がるという要所にあった。毎年10月から数ヶ月、北東モンスーンが吹き、5月から数ヶ月南西モンスーンが吹く。帆船が主力だった当時、風を利用した海運業が交易の主役を果たしていた。

資源が豊富なマレー半島は、多くの<港=Port>に見られると経緯と同様に天気待ち、食事の供給、荷の積み込み、酒場などで栄え、様々な国のたくさんの人で沸き立っていた。多文化・多民族共存の出発点といえる。
1405年~マラッカ王国の誕生(ヨーロッパではオスマントルコが十字軍を破った頃。 日本は室町時代。応仁の乱などが起きる)
こうした地の利を生かし、周辺の最大の貿易港を築いたのがスマトラ、パレンバンの王子パラメスワラだった。記録上の最初の独立国はマラッカ王国ということになる。

大きな交易港だったため、外国人が大勢住みつき、言語も90に近かったという。当時の国際情報は海路と陸路の商人が伝える口コミ。アジアのマラッカがヨーロッパに伝わるのに時間はかからなかった。
1511年・ポルトガルの占領(1498年、バスコ・ダ・ガマがインドまで航海。欧州はルネサンス)
最初にこの国に武力侵攻したのはポルトガルだった。マラッカは130年にわたり占領される。(マラッカには今なおポルトガルの文化を伝える人たちがたくさんいるようだ)
1641年・オランダの支配下に(1602年、オランダが東インド会社を設立。江戸幕府開府)
当時オランダ海軍は最強といわれた。伝説の海戦も多い。マラッカ海峡でポルトガルの艦隊を撃破。あっさりポルトガルの支配権を取り上げてしまった。
1786年・イギリスがペナン島に(1776年 、アメリカ合衆国がイギリスから独立。 メートルの単位が規定)
イギリス軍がペナン島に上陸。その後マレーシア全土を支配下に納めたイギリスは1941年、第二次世界大戦が始まるまで全国を植民地(コロニー)として統治した。

この時代のイギリス文化の影響は各地に残っているが、特にペナンには色濃く残る。
1942年・日本軍の侵攻を受ける(1945年8月、広島・長崎に原子爆弾投下。そして大東亜戦争終結)
太平洋戦争が激化し、日本軍は東南アジア各地に侵攻した。この年の1月、シンガポールを除いてほぼ制圧した日本軍は、翌2月、シンガポールも占領した。日本の敗戦まで3年半続く。日本の敗戦後は再びイギリスがマレーシア独立まで統治した。
1957年・マレーシア独立(日本の南極越冬隊が始めて南極大陸に上陸を果たす)
マレーシアは他国の支配と戦後の苦難を乗り越え、8月31日独立を果たした。当時はシンガポールも含んでいたが後に分離独立する。

独立は長い間の国民の悲願だった。今でも8月は独立(ムルデカ=Merdeka)記念月として国中が祝う。
1971~1990年(グァム島で横井さん発見。田中角栄列島改造論)
マハティール首相が1981年7月に第4代首相に就任。プミプトラ政策、ルックイースト政策は功を奏し、経済成長率は途中の6年間で平均6.7%を記録する。今のマレーシアの勢いをつけた時代である。
1991年(ソビェト連邦の崩壊。湾岸戦争。日本は平成3年)
2月にマハティール首相は新たなビジョン”2020”という、国家の先進国を目指す政策を発表。

1997年のアジア通貨危機はマハティール首相の前例のない、英断を極めた経済政策で乗り切り世界をアッと言わせた。。

マレーシア~2000年ころの基本情報

ペナンの海岸
調査項目概要(2000年当時)日本の状況
人口      2,563万人(2004.3年統計) マレー系54%、華人系25%、インド系7・5% 他1億2,729万人(2002年統計)
国土面積   合計33万338平方キロメートル37万7、880平方キロ
宗教     国教はイスラム教。  他に 仏教・ヒンドゥ教・キリスト教・儒教他仏教など(国教はない)
首都     クアラルンプール(KL)東京
言語マレー語(Bahasa Malayu)・英語・中国語・タミル語他日本語のみ
通貨マレーシアドル(=M$またはリンギット=RM)1RM(リンギット)=約30円
休日日曜・祭日。祭日は多いが州や宗教により異なる。学校は年5割位休む。土日祝(年末年始)
電気200V~240V(50Hz)100V(50~60Hz)
気候21℃~32℃(通年)。ペナンの雨季は10~11月でドッと降り青空が出る。0℃~36℃前後(東京)
時差日本より一時間遅れ日付変更線(IDL)に近い
医療設備や医療レベルは高い(医療費も高級病院は日本並み)保険制度あり。日本は世界のトップクラス
経済所得は東南アジア3位。KLは完全にG7クラス。感覚は日本の25年前か。世界的高水準を保つ。
治安世界的に下落傾向の中でも、ペナンは近隣諸国では安全性トップクラス。世界1、2を誇る。
生活基盤インフラは良好。停電や断水はいまだ経験していない。道路もまずまず。世界最高クラス
年代分布日本の15歳未満と60歳以上人口が全く逆。家族、年配者を大切にする。年少者の教育に悩む
(参考データ)
光熱費電気・ガス・水道、すべての合計/月60RM(約1800円)自己例個人でも10,000円以上?
昼の定食飲み物付き3RM~25RM(日常値段=平均300円位/1回)平均飲み物付き800円位?
賃貸家賃3LDK(100平方メートル)プール+ジム+車庫/月=全合計4万円~??ピンキリ?
ガソリンリッター40円程度(マレーシアは産油国で自給率100%が背景にある)リッター100円以上
郵便料金国内国外とも日本の3分の1以下。誤配は少ない。民営化でさらに良くなる?
一般食材種類も超豊富で価格は日本の3分の1から6分の1旬のものが良く出回る  
日本食と食材食事(メニュー)は冬物以外何でもある。日本食材は80%程度手に入る。(しかし、日本の食材やお酒はとにかく高い!)世界中の料理がある
電話代およそ日本の30%。ネットはダイアルアップ月300円程度。ADSLあり。BBなら2,500円以上?
高速道路料金100㎞で400円程度(主たる市内は無料も多い)100㎞で2,500円程度?
ゴルフ事情1ラウンドGF=1,000円(回数券)前後、または月3,000円無制限セルフでも5,000円位する?
輸入物ブランド物は街のDuty Freeで安く買える。お土産に良い。最近は日本でも安い 
国産は安く輸入物は高い。例・「日本盛」1,800円、Ballantines 2,300円。缶ビールはどちらも同じ位。
国産Protonなら日本の2割引。日本車1,600CCが300万円前後と超高い。中古車の査定落割合は同じ

マレーシアという国の「凄み」

マレーシアの歴史的な最大の特徴は、「バラバラになりかねない要素を抱えながら、高度な妥協と調和で経済成長を続けてきたこと」にあります。

  • 宗教: イスラム教が国教でありながら、仏教、ヒンドゥー教、キリスト教が共存。
  • 政治: 各民族の利害を調整する独特の連合政権体制。
  • 文化: 「マレーシア・トュルーリー・アジア」というスローガンに象徴される、多様性のブランド化。

一言で言えば、マレーシアは「対立を回避するための知恵」を歴史の中で積み重ねてきた国だと言えるでしょう。

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