

花のシリーズ、今回は「ハマナス」です。ハマナスにはたくさんのエピソードや豆知識があり、とても全部はお話ししきれません。
この記事では、ハマナスについての基本情報から、その文化的背景、さらにはガーデニングのコツまで、さまざまな視点から深掘りしていきます。
それにハマナスは世界中に咲くバラの祖先という言い方も間違いではありません。
ひとつは「大谷翔平選手の誕生花」というのがあり、あまり知られていないようですがマジな話です。彼のお誕生日は7月5日、この日はハマナスのほかにも「ペンステモン」「イングリッシュ・ラベンダー」「ニワゼキショウ」「ロベリア」などがあります。
♪知床の岬に、ハマナスの咲くころ、
思い出しておくれ 俺たちのことを・・・・
年配の方の多くはハマナスから連想するのはまずこの曲かもしれません。元歌は地元に古くから伝わる民謡「さらばラウスよ」でしたね。
この大ヒット曲「知床旅情」のエピソードも、後から登場します。
「ハマナス」を深掘りしてみましょう
ハマナスは薔薇(ばら)科。で学名を「Rosa rugosa」と呼んでいます。英語で使われるRose(Rosa) は”縮んだ”や”しわのある”という意味があります。
Rosa(ローザ)は、ギリシャ語の「rhodon(バラ)」や、ケルト語の「rhodd(赤色)」が語源。
✏️ ハマナスの原産地はどこ?
ハマナス(学名:Rosa rugosa)の原産地は東アジア(日本・朝鮮半島・中国北部・ロシア極東)が原産で、日本では北海道を中心とした海岸に古くから自生する野生のバラです。
園芸書や植物図鑑では、「東アジア原産」、「日本原産の野生バラ」といった表現が見られます。
これは、ハマナスが日本固有種ではなく東アジアに広く分布している一方、日本では古くから自生し、日本を代表する野生バラとして親しまれてきたためです。
英語では Japanese Rose(ジャパニーズ・ローズ) と呼ばれることもあります。
ハマナスの深掘りコーナー

「ハマナス」という名前についてはいろいろな説があり、興味深いのでちょっとだけ掘り下げてみましょう。
梨?なのか茄子?なのか気になると寝られなくなるんですよね~?(*’▽’)
一般的に言われているのは元祖が「浜梨」で、写真のように実が梨に似ていることからという説。一方、「浜茄子」と書かれることがありますが、あまり茄子とのつながりはないようです。
元祖の「浜梨(ハマナシ)」はどこから来たかというと、浜辺で自生し、果実が熟すと甘酸っぱい味がするので「梨」に例えたというとことから。
時を経て、「ハマナシ」は地元の訛りが混じってはまなし~ハマナスとなったというもの。こう唱えたのが武田久吉さんや牧野富太郎さんでした。なのでこれが通説になっています。
しかし、もっと古い資料を見ると別な話が載っています。
江戸時代の俳諧歳時記『滑稽雑談(こっけいぞうだん)』には「茄子の如し、食に耐えたり、故にハマナスと云ふ」という記述があります。
さらに19世紀後半の『大和本草批正(やまとほんぞうひぜい)』には、「実は巾七、八分小茄子の如し、故にハマナスと云ふ」とありますね。
どちらの意味は茄子であるからして「ハマナス」であるといっています。でもコレってちょっと意味不明?あまり茄子とは似て非なるものという気はしませんか?
🌿 ハマナスの基本情報
ハマナスは、日本の海岸を象徴する野生のバラで、バラ科バラ属の落葉低木です。北海道から本州北部の砂浜に自生し、初夏〜夏にかけて紅紫色や白の大きな花を咲かせ、強い甘い香りを放ちます。果実は赤く熟し、ローズヒップとして食用・薬用にも利用されます。

分類 — バラ科・バラ属の落葉低木
学名 —Rosa rugosa(rugosa=「しわのある」葉を意味)
原産地 — 日本・中国東北部・朝鮮半島・ロシア極東
自生環境 — 海岸の砂地に群生し、潮風や寒さに非常に強い
果実 — 直径2~3cmの赤い偽果。ビタミンが豊富で香りがよい。食用・薬用に利用
この花は、通常1メートルから2メートルの高さに成長し、形は丸みを帯びていて、葉は光沢のある深い緑色が特徴的です。
開花時期は、5月から7月と長く、多様な環境に適応する強い生命力を持っています。特に海岸付近に生えることで知られ、塩分に強く、砂浜の安定化にも貢献しています。
🌸 ハマナスの特徴

ハマナスはバラ科の植物で、学名は「Rosa rugosa」です。この花は、通常1メートルから2メートルの高さに成長し、形は丸みを帯びていて、葉は光沢のある深い緑色が特徴的です。
開花時期は、5月から7月と長く、多様な環境に適応する強い生命力を持っています。特に海岸付近に生えることで知られ、塩分に強く、砂浜の安定化にも貢献しています。
🦋 ハマナスの花の美しさ

ハマナスの花は、5センチから10センチの大きさで、色はピンクや白、さらには濃い赤まで様々です。
また、一つの花がゆっくりと開いていく様子は、見る者の心を癒してくれます。
特に朝日を浴びたハマナスの花は、その輝きが一層増し、多くの写真愛好家にとっても絶好の被写体となります。
🌿 室内装飾とガーデニング

ハマナスは、その美しい花と香りで室内装飾にも最適です。切り花としても長持ちし、部屋を華やかに彩ります。
ガーデニングでは、水はけの良い土壌と日当たりの良い場所を好みます。定期的な剪定を行うことで、美しい形を保つことができます。
切り花としては枝ごと飾ると自然美が生きます。おすすめはガラス花瓶
白磁、北欧風インテリア、花だけでなく秋には赤い実も楽しめます。
🗺️ ハマナスの花言葉=誕生花

ハマナスの代表的な花言葉
美しい悲しみ、あなたの魅力にひかれます、照り映える容色、香り豊か
見映えの良さなど。
北国の海辺で力強く咲く姿から「逆境に負けない」という意味で紹介されることもあります。
誕生花
地域や書籍によって異なりますが、代表例、5月26日、6月7日、7月15日などに割り当てられています。
🦋 花の特別な利用法
メイクイ花茶はバラ科のハナマスのお花を乾燥させて作られた花茶です。
ローズティーだけのお茶として楽しんで頂くのも優雅ですが、
お好みで紅茶・プーアル茶・白牡丹茶などとブレンドしてより美味しく優雅に楽しんで頂けます。
リラックス・健康・美容、色々な効能で特に女性から人気のメイクイ茶。
たっぷりのメイクイ花茶にお湯を注ぎ贅沢な花茶として飲むのも優雅ですね。

バラ特有の優雅で個性的、温もりを感じさせる香りのローズは沈んでいる心をハッピーにします。バラ科バラ属のハマナスの花・葉・茎から抽出したこのローズはリーズナブルな価格で香りを楽しめます。
企画、生産、販売はすべて日本製
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📛 あまり知られていないエピソード

函館市の日乃出町にある啄木小公園の石川啄木座像は、単なる記念碑ではありません。「啄木が実際に愛し、何度も歩いた大森浜の風景を、今も眺め続ける詩人」というコンセプトで設置された、全国でも珍しい文学記念像です。
啄木が愛した「大森浜」
石川啄木(1886~1912)は、1907(明治40)年5月に函館へ移り住み、約4か月という短い滞在でしたが、この街を深く愛しました。
特に大森浜は、仕事や生活の合間に何度も散策したお気に入りの場所で、砂浜や波音、潮風、そして一面に咲くハマナスを題材に数多くの短歌を詠んでいます。
代表的なのが、座像の台座にも刻まれている歌です。
潮かをる
北の浜辺の砂山の
かの浜薔薇(ハマナス)よ
今年も咲けるや
この歌は、函館を離れた後に詠まれたもので、故郷ではない函館への深い郷愁が込められています。啄木にとってハマナスは、大森浜そのものを象徴する花でした。
「死ぬ時は函館で死にたい」
啄木は後年、「死ぬ時は函館で死にたい」と語ったと伝えられています。
函館での生活は決して裕福ではなく、その後には函館大火にも遭遇しました。しかし、それでも函館の自然や人情への愛着は生涯消えることがありませんでした。その思いを受け継ぎ、1958(昭和33)年に有志によって啄木像が寄贈され、公園が整備されました。(函館・みなみ北海道観光ガイド)
なぜ海を向いて座っているのか

座像は、津軽海峡と大森浜を静かに見つめる姿で設置されています。これは「観光客へ向けた像」ではなく、啄木が眺めた海や啄木が歩いた砂浜、啄木が愛したハマナスを今も見守る姿を表現したものです。
座像の背後には函館山、正面には津軽海峡が広がり、まるで啄木が詩想にふけっているような構図になっています。
実は「昔の大森浜」と現在は少し違う
啄木が歩いた頃の大森浜には、高さ約30メートルにも及ぶ砂丘(砂山)が続き、初夏になるとハマナスが一面に咲いていました。
しかし、その後、砂鉄採取、海岸整備、市街地の拡大によって砂丘は失われ、風景は大きく変わりました。
そこで記念像を建てる際には、「啄木が愛した海岸の雰囲気を最も感じられる場所」が選ばれ、現在の位置に設置されたのです。
作者・本郷新の思い
座像を制作したのは北海道を代表する彫刻家・本郷新です。本郷新は若い頃から啄木の詩に強く心を動かされ、「いつか啄木像を作りたい」と願っていました。
そのため、この像は写真そっくりの肖像彫刻ではなく、「物思いにふける若き詩人・啄木」の精神世界を表現することを目指して制作されました。右手を顎に添え、左手に本を持って砂浜に腰掛ける姿は、啄木の内面を象徴しています。(はこぶら)
ハマナスとの深い結び付き
啄木小公園には現在もハマナスが植えられています。これは単なる景観づくりではなく、啄木の歌の世界を再現するためです。
初夏になると、ピンク色のハマナスが咲き、潮風に乗って香りが漂います。その風景は、啄木が「潮かをる北の浜辺」と詠んだ情景を現代に伝える役割を果たしています。(はこぶら)
この座像が語りかけるもの
啄木小公園の座像は、「海を見ている像」ではありません。
かつて啄木が青春の日々を過ごし、歩き、歌を詠み、ハマナスの咲く砂丘を愛した大森浜を、今もなお静かに見つめ続けている詩人の姿なのです。
そのため、座像の前に立つと、津軽海峡の向こうに故郷・岩手を思いながら詩想にふける啄木の心情と、函館への尽きない愛着を感じ取ることができるでしょう。
🗺️ 大ヒット曲「知床旅情」のエピソード
歌謡曲『知床旅情』とハマナスは、切っても切れない関係にあります。
この歌によって、それまで北海道や東北地方ではよく知られていたハマナスが、「北国を象徴する花」として全国に知られるようになったと言っても過言ではありません。
『知床旅情』は、俳優・作詞家の森繁久彌が1960年(昭和35年)頃に、知床を舞台とした舞台劇『オホーツク老人』のために作詞・作曲した歌です。後に自身で歌い、多くの歌手にカバーされ、日本を代表する名曲となりました
なぜ歌い出しが「ハマナス」なのか
この歌は、「知床の岬に はまなすの咲くころ…」という印象的な一節から始まります。
森繁久彌は知床を何度も訪れ、初夏になると海岸沿いに咲くハマナスの群生に深い感動を覚えました。知床半島の海岸では、5月下旬から7月頃にかけて、潮風を受けながらピンク色のハマナスが咲き誇ります。その花越しに国後島(クナシリ)を望む風景は、知床を代表する初夏の景色でした。
そのため、歌の冒頭にハマナスを置くことで、「知床の初夏」をわずか一行で鮮やかに描き出したのです。
ハマナスは「思い出」の象徴
歌詞の主人公は、「ハマナスが咲く頃になったら、私たちのことを思い出してほしい」と語りかけています。
ここでのハマナスは単なる植物ではありません。毎年同じ季節に咲く花だからこそ、青春、仲間との思い出、北海道で過ごした時間、別れ、故郷への郷愁を呼び起こす「記憶の花」として描かれています。つまり、ハマナスは歌全体の情景と感情を象徴する存在なのです。
国後島を望む風景

歌には「はるかクナシリに白夜は明ける」という一節もあります。知床半島からは天候が良ければ国後島を望むことができます。
初夏にはハマナス、オホーツク海、国後島、白夜のように長い夕暮れという、知床ならではの景色が広がります。
森繁久彌は、この雄大な自然を一曲の中に凝縮しました。
全国に広まった「ハマナス」
『知床旅情』が大ヒットした1970年代以降、「ハマナス」という花の名前は一気に全国区になります。それまで本州では実際に見る機会が少なかったため、多くの人は「ハマナス=知床」というイメージを持つようになりました。
その影響で、ハマナスが知床や北海道を象徴する花として広告やパンフレットに数多く描かれるようになりました。
ハマナスと知床の自然
ハマナスは海岸の砂地を好み、潮風や寒さに強い植物です。知床の厳しい自然の中でも力強く花を咲かせる姿は、北海道の自然や北国に生きる人々のたくましさを象徴する花として愛されてきました。
その意味でも、『知床旅情』の世界観と見事に重なっています。
